エステサロンに勤務していた時、業務用商材の販売は禁止されていました。
ただ、メーカー勤務していた時に驚いたのは意外と業務用を堂々と販売しているお店が多かったこと。確かにクレンジングや化粧水など、業務用の方がサイズが大きくてお得だったり、美容成分の濃度が鷹かかったりするのでお客様が欲しがるのはわかります。それを販売してあげればエステティシャンも喜ばれますしね。
ただ、結論からいうと業務用はお客様に販売すべきではありません。禁止製品のネット販売はもちろんですが、同じくらいエステティシャンや美容室での業務用商材の販売はやめたほうがいいです。
今回の内容
・業務用商材がお客様に転売されている理由
・いい人のつもりかもしれないけど…
・業務用が商品のひとつだと思ってしまうのは素人
・結果損してますよ
業務用商材がお客様に転売されている理由
単純に一言、「売ってしまうエステティシャンがいるから」です。
売ってしまう理由
・お客様にとってお得だから喜んでもらえる
・内緒で販売してあげることで『いい人』感が出る
・別のサロンで販売していたと聞き断れなかった
・なぜよくないことなのかわからない
私が見てきた中では販売色が強いエステサロンと逆に売り上げの少ないエステサロンが業務用製品の販売に走ってしまうイメージです。
気の毒なのは他のエステサロンではやってくれたのにこのサロンはやってくれない、とルールを守っているサロンがお客様にマイナスイメージを持たれてしまうパターン。
いい人のつもりかもしれないけど…
ルール違反をすることでお客様と秘密を持つのはあまり良い信頼関係とはいえません。万が一何かがあった場合、お客様からメーカーに告発される場合もあります。
ネット販売ほどではありませんが、業務用商材の販売も禁止されているメーカーの場合厳重注意があるので結果的にいろいろな信頼関係を失うことになります。
業務用が商品のひとつだと思ってしまうのは素人
業務用がなぜあるのか?それはエステサロンのために作っているからです。店販サイズで施術をしていたらすぐになくなってしまいます。容器のごみもたくさん出るし、コスパも悪いですよね。また、業務用しかない美容液やパックはプロの目で見極めて使う必要があったり、自宅では使えないアイテムを用意することでお客様をサロンに呼び寄せる集客要因にもなります。
現場で使用するのに便利なように、メーカー側が業務用商材を用意しているのです。店販サイズは自宅で開封後に新鮮な状態で使い切れるサイズにしてあったり、ホームケアで安心して使用できる処方になっていたりします。自宅で使用することを想定していない業務用商材をお客様に販売し、何かがあった時に責任は持てますか?
目先の売り上げやいい顔をしたいという理由で販売しているとしたら、残念ながら一流のエステティシャンへの道は遠いと思います。
結果損してますよ
業務用商材はサイズや配合成分のおかげで単価は高いので、その日の売り上げには貢献します。ただ、本当は然るべきペースでリピートされるべき製品です。業務用を販売することで、本来あるべき利益や購入頻度を失っていることになります。
リピートを他の製品で買われてしまう不安があるのであれば、どうすればそうならないか、サービスを見直したほうが良いですね。ルールは守りつつ、お客様の満足度を最大化できるようがんばりましょう。
※業務用商材と銘打って店販可の製品もあるので、そちらは今回の記事にはあてはまりません