12月11日、美容室のカリスマを掲載した『KAMI CHARISMA 2020 東京アワード』が発売されます。
現在放送中のドラマ『グランメゾン東京』でもテーマのひとつになっているミシュラン。
カミカリスマはレストランでいうミシュランの美容師バージョンのようです。
美容室、美容師が対象なのでエステサロン、エステティシャンに直接の関わりがあるわけではありませんが、同じ美容業界のこととして情報は知っておきたいですよね。
今回はカミカリスマとは?と、エステ業界の目線から見た感想を綴っていきます。
(参考:nippon.com)
『カミカリスマ』とは?
東京の「カリスマ美容師」を独自に格付けした世界初のガイドブック。
一つ星~三つ星の評価基準で、「KAMI CHARISMA(カミカリスマ)」として紹介されます。
何名掲載されている?
三つ星は7名
二つ星は16名
一つ星は59名
合計82名のカリスマ美容師が掲載されています。
東京には美容室が集中しているので、その中から厳選された82名ということですね。
カミカリスマ誕生の背景
日本の美容師は優れた技術力を持っていて、美容室目的で訪日する観光客も増えているそう。
実際訪日する中国人観光客が日本でしたいことランキングの6位に「美容院に行きたい」がランクインしています。(ちなみにエステは16位)
その高い技術力、自信を持って国が推奨できる腕利きの美容師を世界に発信し、観光業に活かすというのが大きなテーマなのでしょう。
カミカリスマ実行委員会の会長は麻生太郎副総理兼財務相で、後援には厚生労働省や国土交通省観光庁の名前が。
厚生労働省は保健所登録の管轄としてもわかるのですが、ここに観光庁も入っていて、エリアも東京に絞られてるというのは東京オリンピックに向けて、美容室のインバウンド事業を更に高めようということかと思います。
これから盛り上がっていけば他のエリアにも展開していくのかもしれませんね。
(ランキング出典:やまとごころ.jp)
カミカリスマへの所感
ガイドブックの発売前ですが、掲載される美容師の表彰式が12月3日に行われたことでメディアでも取り上げられ、テレビのニュース番組でも特集されていました。
SNSでの美容師さんの反応を見ると、
「自分のところには連絡が来てない!」
「選ばれてるの大手の美容師ばかりじゃん…」
「評価基準はなんなの?」
という意見も。
行く側、特に観光客であればこういったガイドがかなりの助けになりますが、現場サイドは当然シビアな目線で見るよな…と感じました。今後カミカリスマ用の予約サイトもできる予定だそうです。
エステ業界にも覆面審査やコンテストはありますが、コンテストは応募したエステサロンやエステティシャンの中から選ばれるので、応募していないサロンが不公平を感じることはもちろんないですよね。
ミシュランもレストラン側が応募するものではなく、カミカリスマも同じ手法を取っているだけなのですが、日本の美容室は信号機の数より多いので「自分のところは審査に来てくれたのだろうか…」と感じる美容師さんはかなりいるのではないかと思います。
しかも美容室ベースでなく美容師ベースなので、上を目指している人であればあるほど「自分」は審査対象になっていたのか?と感じますよね。
ガイドブックの発売前なので評価基準など詳しいところはわかりかねますが、発売次第見てみたいと思います。
国も関与している大規模なプロジェクトだけにより公平であってほしいという思いが募りますね。
カミカリスマの発売からエステ業界を考える
エステサロンのインバウンド需要
観光庁が後援するほど美容室の需要は高く、美容室ほどではないとしても、エステサロンを利用したい観光客は増えています。
都度利用がメインのエステサロンであれば東京オリンピックのシーズンに向けて外国人観光客への対応をとりたいところです。
言葉の壁や、商材へのアレルギーの心配などもありますが、日本のエステ技術やお客様へのホスピタリティも海外には負けていないですし、四季があり繊細さのある日本人女性の肌のために作られた商材も、外国人の方に喜んでもらえるのではないでしょうか。
東京オリンピックのシーズンは、主要都市だけでなく国内の多くの地域に観光客が訪れます。海外の方のためのサービスを考えることが、既存のお客様へのサービスのヒントに気づいたり、サロンの価値を引き上げることにもつながると思います。
おわりに
カミカリスマに続いて、エステのミシュランができたりする日は来るのでしょうか。
エステティックサロンの変遷を思うとちょっと厳しい気がしますね。
エステティシャンやエステに通うお客様が減っているという現実はあれど、「いいサロンに通いたい」というお客様は絶対にいなくなりません。
そして、長く続いているサロンほど努力を継続し、変化を恐れません。
あなたのサロンも来年に向けて、「新しいなにか」の準備に取り掛かってみませんか?