多くの業界で男性優位、女性優位のどちらかが働くと思いますが、エステ業界に関しては女性人口の方が圧倒的に多いですよね。
エステサロンでもオーナーが男性であったり、組合団体が男性であったりしますが、現場はどうかというとやはり女性優位が働いています。
その中で、男性でエステティシャンを志す方もいらっしゃいますよね。
エステサロンのメニューにも様々なものがありますが、私は男性のエステティシャンが増えるというのはエステ業界的にありなのでしょうか?結論から話してしまうと、私は「大いにあり」だと思います。
今回は男性エステティシャンの動向や受け入れられる方法、女性エステティシャンはどのように接するとよいかをまとめていきます。
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男性エステティシャンが「あり」な理由
①エステティシャン不足が進んでいる
まずは現実的な話から。エステサロンの数は微減、エステティシャンの数は減少傾向にあります。
そして、多くのサロンがスタッフ不足で求人を出しているのが現状です。
こういった推移からも、エステティシャン志望の方が増えるのは男性でも女性でも業界的には喜ばしいことだと思います。
②パワー系の施術に強い
パワーが必要な手技を採用しているサロン、重たい機械を使うサロンの場合、エステティシャンが手首や腰などを痛めてしまうこともありますよね。
男性の方が力がある分、故障のリスクが少ないというのは利点です。
③理論に強い人が多い
これは個人差もあるので、男性だから、女性だから…とは一概には言えないところですが、男性は理系が多く、解剖学や衛生学に基づいてのわかりやすい解説でお客様の心をつかむケースがみられます。
また、理論に基づいて施術に入ることで満足度や結果にも結びつくので、リピートにつなげるチャンスも大いにあります。
男性エステティシャンの職場の選択肢
エステ業界は男性も充分に活躍できる場所ではありますが、実績を積むまではお客様は同僚から厳しい意見を言われることもあります。
その中で、どんな職場で研鑽するといいかを挙げていきます。
①メンズエステ
最近各地に増えているメンズエステ。
職場は以前女性エステティシャンが多いでしょうが、男性だからわかるお客様の気持ちというのもあるのでそういった部分からアプローチできれば受け入れてもらいやすいと思います。
もちろん、男性でも女性エステティシャンを希望する方もいますし、女性専用のエステサロンよりも楽ができるとは思わないほうがいいです。
②女性向けのエステサロン
女性のお客様は初めこそシビアだと思いますが、信頼を得られればしっかりリピートにつながり、お客様を紹介してくださることもあります。
そこまでの道のりは長いかもしれませんが、技術で応えることがエステティシャンの使命です。
③独立はどうか?
独立に関しては、経験を積んでからがいいでしょう。
すでに物凄く広いネットワークを持っていて、開業すれば予約が月に50人は安定して見込めるというのであればありだと思いますが、そうでなければ実績がない限り集客で苦戦する可能性が高いです。
自分はやれる!という強い武器があるようでしたら止めませんが、実力に不安があるようならまずはどこかで修行を積みましょう。
☆主軸に学ぶことを決めよう
採用先によって扱うメニューが違い、トータルエステの場合はすべての理論や技術を学ぶ必要がありますが、初めのうちに「これだけは誰にも負けないように勉強する」というジャンルを決めておくことをおすすめします。
ひとつ結果が出れば、周りの評価も変わります。そこで特化してもいいですし、集中先を他のメニューに移してまた努力するというのもありです。
まずは一番興味のあること、学び甲斐を感じられる分野に照準を合わせて勉強してみましょう。
男性エステティシャンとの職場での接し方
これまで女性しか雇用していなかったサロンに男性エステティシャンが採用された場合、オーナーとしては控室だったりお手洗いだったり設備面からスタッフのメンタル面まで何かと考える部分があると思います。
また、先輩となる女性エステティシャンがきちんと指導してくれるかなどの不安要素もあります。
きちんとチームとして稼働してもらうためには、初めのうちは細やかなフォローが必要になるでしょう。
①勤務初日までにティーアップしておく
ゴルフ用語が由来(ボールをちょっと上げること)。
相手を紹介する時に事前に価値づけしておくことで、対面時のコミュニケーションが円滑になる
「次のスタッフは男性です」とだけ事務的に伝えるのではなく、なぜ男性を雇用するに至ったかをきちんとティーアップしておきましょう。単に人手不足だったから…というのもNGです。雇用したいと思った良い点があったはずです。
これまでに生物学を学んでいたことがあるから、整体をやっていたから、雰囲気がサロンに合うと思ったから…職場にどうプラス作用をもたらしてくれると思ったのか伝えましょう。
そうすることで、ただ男性が来ただけではなく価値のある人が来てくれたという印象を持ってもらえるので先輩からの手痛い洗礼からスタートする…という旧時代のはじまりを避けやすくなるかと思います。
②先輩として期待することを伝えておく
ティーアップと合わせて、先輩エステティシャンに依頼する指導要綱も伝えておきましょう。
新しいスタッフが入ることは、同僚の成長にもつながる良いチャンスになります。
③半年は細やかに動向を見守る
お客様の接客に入れるようになるまでは、男性エステティシャンと先輩エステティシャンの様子をきちんと見守り、話を聞く機会を設けましょう。
男性と女性で考え方も違うことがあるので、きちんと耳を傾けて調整を行うことで育成の助けになってあげることが大切です。
☆同僚としてはどう接すると良いか
基本的には男性エステティシャンが先輩であっても後輩であっても、職場の関係として女性エステティシャンと同じように接して構いません。教えられるところは教え、学ぶべきところは学ぶ。尊敬できる人は尊敬できるし、扱いにくい人は扱いにくい…それで大丈夫です。
お客様に技術を提供するという仕事は、だれがエステティシャンをやろうと同じなので性別を過剰に意識する必要はありません。
限りなく可能性は低いと思いたいですが、万一セクハラまがいのことや意図しない恋愛模様などになった場合は速やかにオーナーや第三者に相談し、一人で抱え込まないようにしましょう。
おわりに
10年近く前の記憶ですが、女性エステティシャンに対して男性エステティシャンの比率は5%でした。
100人のエステティシャンがいたら、男性エステティシャンは5人ということになりますが、私が出会ったエステティシャンの方を思い起こすともっと男性の比率が低いので少し意外に感じました。
整体師の方は男性が多いですが、エステも職業の選択肢として、そして消費の選択肢として男性にももっと広まればエステ業界も活気づくのではないかなと期待しています。
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