あなたのサロンにサロンコンセプトはありますか?
そもそもコンセプトとは?
コンセプト【concept】
① 概念。
② 意図。構想。テーマ。
(コトバンクより引用)
エステサロンに落とし込むとすると、『このサロンはなんのために存在しているのか?』ですね。一般企業の場合でも企業理念を持っている会社さんは多いと思います。
ちょっと抽象的すぎる…と思うかもしれませんが、ここから具体的にしていきますので安心してください。そしてこれが伝えられるかどうかでお客様に与える安心感にもかなり大きな差が出ます。
コンセプトの設定と公表が必要である理由のひとつが、あなたが思っている以上にお客様はサロンのことをわかっていないという前提です。
エステティシャンにしてみれば我が家よりも長い時間滞在するホームのような空間でも、はじめて来店するお客様は完全なるアウェーに乗り込む思いで来店しています。そんなドキドキ気分のお客様に安心していただくためには、こちらから積極的な自己開示をしていくのが効果的です。
「人の名前を聞く前にまず自分から名乗れ!」みたいなものですね。
コンセプトがないんですが…という場合
大丈夫です、今から作りましょう。
創業当時の想い(なぜこのサロンをつくろうと思ったのか)からでもいいですし、スタッフさんがいるようであれば一緒に作ってみても連帯感が生まれます。
コンセプトを作ってみよう!
①まず書き出してみましょう
・どんなサロンでありたいか(なりたいか)
・こんなお客様に来てほしい(年齢層、具体的なお悩み)
・サロンのこだわり(メニュー、商材、機械、接客、内装など)
・通うことで得られるメリット(結果)
「これは書かない方がいいかな…」なんて遠慮はいりません。とにかく出し切る気持ちで書いていきます。これから開業する場合でも、メリットまできちんと考え抜きます。
②特に大切なものをまとめていきます。
サロンコンセプトはずっと変わらない、サロンの『覚悟』を象徴したものともいえます。
おおよそ3行、40~100文字以内にまとまるくらいのボリュームに集約していきましょう。
例:「当店は~というサロンです」「私たちは~を提供しています」など。「頑張っています」「思っています」など気持ちで締めると弱くなるので言い切ります。
③コンパクトにまとめきる!
②をさらにシンプルにしていきます。この時に個性が消えてしまわないように気を付けましょう。キャッチフレーズのようにできると宣伝にも使いやすく効果的です。
完成です!
お客様にお伝えするときは、③→②の順に話します。(③で引きつけて②で解説)
コンセプトの活用
せっかく素敵なコンセプトがあるのに、作って満足していてはもったいないですよね。
①スタッフルームに掲示する
常に目に触れるところに置くことでその状態を目指し、維持する気持ちを養います。
②毎朝の朝礼で唱和する
貼っておくだけでは目が慣れてしまうので、日々言葉にします。
③【応用】朝礼時、コンセプトスピーチをする
前営業日を振り返り、どのようにコンセプトに基づいた行動ができたかを朝礼で共有します。コンセプトを基にした意思決定がしやすくなります。
④カウンセリングブックに入れる
新規来店のお客様に向けてです。必ずカウンセリングの一番初めにお伝えします。
⑤メイクルームやお手洗いに掲示する
すべてのお客様にサロンの想いを浸透させ、信頼感を高めていくことが目的です。
⑥広告宣伝に使用する
HPやチラシ、SNSなどでも積極的に発信しサロンの立ち位置を明確にします。
おわりに
お客様があなたとお話をしてくださるのは『エステティシャン』というラベルが貼ってあるからではないでしょうか。なので、そのサロンにも『存在意義』のラベルを貼って伝わる状態にしておくことで、空間への安心感が生まれ、ひいてはエステティシャンへの一層の信頼感にもつながっていきます。
また、コンセプトが明確であるということは、実はコンセプトに合わないお客様のためにもなります。たとえばリラクゼーションでふらっと来たお客様がダイエットのフルコースを薦められた場合、お客様がつらいのはもちろんカウンセラーも決まらない契約の話にエネルギーを使うことになってしまいます。宣伝にもコンセプトを打ち出しておくと共感するお客様が集まりやすくなるので、サロン側にとってもプラスです。
来店前のお客様にどんなサロンなのかを想像いただくためにも個性が伝わるサロンコンセプトはとても重要です。ぜひサロン内の教育だけでなくお客様へのアピールに活用していきましょう!